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未知の街ー大阪ーへ… “かよん”がおくるとっておきハコ物語。
文・写真
+ かよん
和歌山市出身。約14 年間の東京生活を終え2001年2月に帰郷。大阪・関西圏の土地感があまりない。フリーペーパー“ flows ”編集人。
いまや、祭り人&ついに、踊り人にも・・・

タイトル・イラスト
はたのよしこ   FLAGS PLACE


File#18 ロヲ=タァル=ヴォガ篇 @和歌山

陶芸八幡工房 ギャラリーhachi
和歌山県海草郡野上町658
TEL.073-489-4004
アクセス JR海南駅よりオレンジバス6番乗場登山口行き


和歌山を皮切りにはじまった “ロヲ=タァル=ヴォガ”の旅公演は、
いよいよ終盤、年末、再び同じ会場(ギャラリーhachi)へと戻り、
楽日は、お正月早々、京都にてフィナーレをむかえた。

Lowo=Tar=Voga Performance Tour【isotope】
http://www.ne.jp/asahi/ltv/net/


和歌山は、2日公演で劇団員が泊まりこみで入っているため、
連日通う予定にしていたが、自己の体調の理由から(その10日前に事故に遭う)
仕方なく断念した。
1日目は、和歌山でも珍しい雪(& 雨)模様で、原付バイクで約1時間
乗って行くのは、その時のジブンにはさすがに怖く、とても無理だった。
地元でも、周りに前々からインフォメーションしていたこともあり、
和歌山市内に住む友人が(はるばる)その日、観に行ったことを
よかった〜(!)気に入った、と後日報告してくれたので安心した。
その日のパフォーマーは、奈良で初体験だった“薄花葉っぱ”さんと
京都のROOM MARKET で劇的再会を果たした
友人の小沼亮子さんが所属する“ファルソス・ヒターノス”さん。
思いっきり、和歌山でお待ちしてます・・・と言ってたんだけど、残念無念。


※以下、公演チラシより抜粋・転載

レポート:小崎泰嗣
和歌山県の「海南」という駅から登山口方面へ、1時間に2本しかないバスに乗り、
緩やかな斜面、緩やかなカーブに20分ほど揺られ、
「西出」もしくは「八幡神社」という山の麓のバス停で降りる。
そこに『陶芸八幡工房 ギャラリーhachi』はある。
ご夫婦ともに陶芸作家である井澤さんの所有するこの工房は
2階建ての蔵を思わせるたたずまいで、目をひく立派な木製アーチに誘われ、
まず2階のギャラリーへ。
遊び心が沢山込められた焼き物が、ほどよい間合を保って並ぶ。
2階の陶芸教室スペースは、生徒さん達の作品と一緒にカタチになる前の
土・釉薬が置かれている。

これからこねられ、たたかれ、のばされ、なでられ、けずられ、焼かれ、
そうしてようやく・・・焼き物となるのだ。今回のツアー公演、スタートはこの場所。
わたし達の作品も、この場所からこねられ、たたかれ……、
上記のような課程を通り、またここへ戻ってくる。
その時のカタチが、もう、楽しみなことです。

※暖かい格好をして、少し時間に余裕を持ってお越し下さい。




2日目は、何とか天候も落ち着き現地へ向かった。
慎重にすごくローで走ったため、かなり時間がかかり、着いた頃には
前座の催しが始まりかけていた。
極寒の真っ暗な中、約1時間、屋外(しかも風つき)で走ると体は凍えそうだった。
10月の時のように、hachi敷地内での“野外”公演かとばかり思っていたのだが、
2階のギャラリー・スペースに変更となっていた。
案内されて中に入ると、大勢のお客さん(しかも、若い方が多い)がいっぱい!
室内は・・・心底、暖かく感じた。
野外公演への期待もあったが、冷えきった体の前には、
それ以上に、正直、ホッとした。
中に入るや否や、冷たくなった眼鏡が一気に曇った。

暗闇、しかもぼやけた視界では、状況を把握するのにしばらくかかったが、
スクリーンを張った舞台が、見世物小屋っぽくつくり上げられていた。
この日は、ライブとは違った催し
=昔懐かしいおもちゃフィルムを口上を交えて上映する松本夏樹氏による
“カイロプティック商會”
ロヲ=タァル=ヴォガ代表・草壁カゲロヲ氏の弁士による特別演目もあった。
珍しい出し物に皆が釘付けになった。

松本氏とは、東京時代からのご縁だ。
そして、会場が明るくなって見渡すうち驚いた。
“カイロプティック商會”をサポートしている東京在住の平田泰規氏が
この日、来和して業務用のビデオカメラで上演模様を記録撮影していたのだ。
和歌山に戻る直前のお正月、大阪で松本氏とともに会って以来なので
約3年ぶりか? 予期せぬ再会に、驚いた。
10年前くらいになるだろうか、2年連続平田氏プロデュースでおこなわれた
最上階にあるスペース『OZCカラビンカ』や『OZC Gallery』を含め
大阪造形センター/ OZC全体でおこなわれた「Mob(SCENE)」という
大きめのアート・イベントの中の映像企画で関わってからのつきあいだ。
4、5年前、東京の表参道に出来たばかりのギャラリーで、
このおもちゃフィルムの上演会を初めて観て、とても気に入ったので、
当時の職場(uplink factory)で、何とか企画できないかと機会を伺いながら、
結局、実現できないままで気になっていた存在だったのだ。
そうして昨年、やはり大阪造形センターでおこなわれた展覧会の
特別企画として、草壁カゲロヲ氏の弁士付で上演会がおこなわれたことは、
ご案内いただいて知ったのだが、あいにく予定が合わず、行けずじまいだった。
その催しが、この和歌山にやって来るなんて・・・!
草壁氏の、台詞まわしが朗々としてとても好い。
弁士入れての上演は、流暢感たっぷりで酔いしれた。

ふたつめの“ファルソス・ヒターノス”さんは、11月の京都公演以来で二度目。
和歌山に泊り込みで前日に引き続いての演奏だった。
井澤夫妻のまだ小さいご子息が、軽快なジプシー音楽に
舞台近くで歓声をあげながら、体全体でノリノリになっていたのが微笑ましかった。
子供はやはり正直だ。

公演初日 2003年10月 草壁カゲロヲ氏撮影 ヨーコ嬢
1階 陶芸作品たちがずらり・・・
ギャラリー入口付近
陶芸八幡工房 ギャラリーhachi 敷地内 2003年春
本番直前稽古 秋・野外公演撮影 ヨーコ嬢
12月公演 メカイロプティック商會モトーク・映写操作の松本夏樹氏
ファルソス・ヒターノス in WAKAYAMA
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