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+ かよん

未知の街ー大阪ーへ… “かよん”がおくるとっておきハコ物語。

奈良に友人・知人が何人かいるのだが、来るのは本当に久しぶりだった。
約10年前、今や、世界的にも有名になり、奈良を代表する人物となった
映画監督の河瀬直美さんが、かつて大阪でまだ仕事をしていた頃、
和歌山に遊びに来ていた共通の友人と、一緒に案内していただいて以来だ。
地元・奈良にこだわり、奈良を描き続ける・・・
彼女の映画を通して観ているので、
奈良という町をよく知っているような錯覚があった。

当初、どちらの交通手段で来ようかと迷ったのだが、
難波の駅から直通で行ける、と近鉄に乗って出かけた。
・・・近鉄とJRの駅は、まるっきり離れていた。
徒歩何分〜と記載があるように、それほどとは思わなかったのだ。
そうして地図を見て、たどり着いて呆然・・・
JRの駅は、工事中だったからか本当に目立たなくてわかりづらいし、
駅の真ん前(の路地)に、めざす“浮遊代理店”が!
・・・感動の一瞬。
こんなところに! ホントに駅前!
徒歩2分というのは事実だが、0分でも通用する至近距離だ。
しかも、まるでフツーのビルの1Fにある。
入口が派手にデコレーションされていて、
公演の看板が置かれていたのですぐわかった。
望遠鏡なんかがディスプレイされている。
入口を入ると、やはり品揃えも魅力的な情報コーナーがあり、
とにかくそこにあるチラシやフリペを手に収めた。
またまた奥に入って更にビックリ・・・!

演劇公演だから、階段があるんだろうか?・・・と思ったのだが、
終わってからバラして、ほぼ通常通りの状態になってから
そうじゃないことを、目の当たりにした。

そこに舞台があった。
舞台と階段がくっついている。

 

※以下、劇団HPより抜粋・転載

観客席ギャラリーは天井まである大階段が特長の、
ちょっと他所にはない不思議な展示・イベント・Cafe・Bar空間です。
この観客席ギャラリーの空間を変えてみせようという、
アーティスト達の挑戦的な作品をご鑑賞ください。
一週間、あるいは二週間ごとに作品の入れ替わる観客席ギャラリー。
展示が変るごとに浮遊し、違う空間として新しく生まれ変わります。
(中略)
時にはトークライブ、音楽ライブ、朗読会等のイベントも行ないます。
舞台の奥行きは僅かに2m。そこから先はすぐ階段観客席。
息遣いの感じられる迫力のライブイベントを体験してみてください。

 

早く着いたので、階段席に陣取った。
思わず立ち上がると、しっかり天井に頭をぶつける。
何度か、しかも他にもゴツン、とやっていた。
座って落ち着いたら、そこにちょうど展示中の作家さんでもあり、
ギャラリー担当の三瀬さんが座っていた。
マネージャーのまさと/大西正人さんがお忙しそうだったので、
三瀬さんに、少しお話をうかがった。

映像が専門だと話すと、やはり河瀬さんの話が出た。
彼女も、『沙羅双樹』公開の際、トークショーをおこなって
その日人があふれたらしい。

舞台装置や楽器等が中に入っていたので
じっくり堪能できなかったが、
三瀬さんの作品が、壁の一角にしっかりハマっていた。

 

11/4(火) 〜 11/16(日)
三瀬夏之介 インスタレーション 『縄紋紀行』
"雨降りしきるあの日、
ピラミッドと噂されるあの山頂で見たあれは一体何だったんだろうか….
恍惚とも恐怖ともつかない感情の渦のなか、
僕は大地から露出する太古の時間に気が遠くなっていた…"
http://sukima.org

 

オープニング・アクトは、2組のバンドのライブだった。
薄花葉っぱ さん
pi-po さん
どちらも初めてだったが、かなりツボに入った。
演奏が本当に目の前だったので、なんだか圧倒された。

 

※以下、浮遊代理店HPより転載

代表・草壁カゲロヲ、副代表・近藤和見を中心に「劇団維新派」から独立し、
イメージの先鋭化を目指して活動を続ける劇団ロヲ=タァル=ヴォガ。
いよいよ待望の新作『isotope』を引っさげ
兵庫・大阪・京都・奈良・和歌山を巡るツアー公演を敢行!(2003.10〜2004.1)
あのフラメンコに勝るとも劣らない激震が再び浮遊を襲う…、
果たして床は耐えられるのか!?

 

ライブが終わって間もなく、芝居が始まった。
演じる役者と観客は、もう、顔と顔がくっつくくらい・・・
ジブンにむかってセリフを言ってくれているような
そんな気分にさえなる。
至近距離すぎるので、カメラをかまえるのに、勇気がいった。
が、役者たちの勢いに圧倒されながら
こっちもそのノリでシャッターをきっていた。

同じ芝居のハズなのに、
こんなに、ハコによって印象が違うモノ?
“hachi”で観たものと、またそれは別物に感じた・・・。

そして、帰り際、通常のお店の状態に戻りつつある頃、
お店の名前の由来がはっきりわかった。

 

※以下、公演チラシより抜粋・転載

レポート:福井希帆
細長の店内で、7段ある階段のような座席に、靴を脱いで腰かける。
(中略)
ここに座って、作品を鑑賞する。名物自家製カレーを食べる。
奥の個室に入ると“浮遊体アート”と呼ばれるクラゲ達が、
ゆらゆらと発光しながら文字通り浮遊している。
『浮遊代理店』は「浮遊する・腰かける」が同時に存在する場所。
そして浮遊している人達も集まる場所。
(以下、略)

 

今回は、味わえなかったが
ふらっと来て、カフェたるハコとしてまた味わってみたい。
奈良に近々来たくなった。

 

※以下、浮遊代理店HPより抜粋・転載

浮遊代理店は、当初の建築からカフェ・バーの営業まで、
多くのボランティアスタッフによって作り上げてきました。
現在浮遊代理店では、毎日の異なる店長による
「1日店長制のお店」を試行中です。
この浮遊する空間と時間を、自らのアプローチで形にしてみませんか?

 

<無機物体、言語、心気、人体、仕事等々>
万物を重力から解放し浮遊させる。
新しいコトを起こすため挑戦する人々のコラムを読んで
浮遊のきっかけにしてみては。
あなたはここで新しい自分に出会えるか。

 

追記
今回、家を空けていたのは、2年に一度おこなわれる
山形国際ドキュメンタリー映画祭に参加するためだった。
山形は、'91年からずっと行っているので会場となる市街地はお馴染みだ。
だが、間をおいて行ってみると微妙な変化がわかる。
今回は、“文化”の国体たる県をあげての文化祭が同時にあったので
なかなか様変わりしていた。
すごく駅がゴージャスになってたり、以前あったハコがなくなってたり・・・
和歌山に戻ってから二度目の山形入りだったが、
今回は特に地方の都市って、どんな感じなのかな〜
と人ごとではない、新たな興味が沸いた。
いつものように、仙台にも立ち寄り “トコトコ”してみた。

・・・もちろん、旅の道中、あっ!ココ〜、というような
“ハコ”魂をくすぐる出会いがあったのだが・・・!

それは、また改めてか(?)な。

追記その2:
ジブンにとって大いに拠点となっていたお店“セ・ミニョン”が
11/23(日)をもって、急に閉店することになった。
理由は、もう残念という他はない。・・・アデュー。
いつか、ちゃんと“トコトコ”して紹介したかった。
かよんキャラを作ってくれている“はたのよしこ”さんも
ココを通じで知り合った。
ハコとしての存在はなくなるけど、いままでのさまざまな出会いを活かして、
新たに展開していこうと・・・!
今後は、Webを充実して、いろんなイベントを中心に、
“セ・ミニョン”のタマシイはそのままで
“セ・ミニョン”が、さらに“トコトコ”していくような。

セ・ミニョン
http://www.cest-mignon.com

公演開始!
役者兼劇団代表・草壁カゲロヲ氏!
場内は満員
舞台が間近!
息づかいも伝わってきそうな・・・
迫力の群舞
向かって来そうな勢い!
クライマックス
いや〜っ、すごかった・・・
終了後、アンケート用紙などに記入して残る観客
ずいぶん前にゲットしていた
浮遊代理店のフリーペーパー
毎月の表紙イラスト担当の19歳のなつみちゃんの初ミニ個展開催。
12/23(火祝)〜28(日) @浮遊代理店内‘すいせい’(奥のテーブル席)
flowsが出展のお誘いを受けていた名古屋でのフリー・ペーパー(FP)イベント主宰のとしひささんが初めて此処に来たちょうど同じ日、偶然(!)中にいた・・・
情報コーナーで意識せず、彼のFP“Fun Cafe”をゲットしていて判明。
マネージャーのまさと氏と近藤和見氏
手づくりの木のバーカウンターのある奥部屋にて。
白壁が囲む中、光るクラゲ
奥の右手にある別部屋
あったかい風情
水槽の中のクラゲたち・・・
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