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催太鼓(もよおしだいこ)と地車囃子(だんじりばやし)のダイナミックな響き、
ゆったりと雅(みやび)な巫女神楽。
天神祭は、際だつコントラストの間で、熱気と荘厳が彩りの綾をなす。
宵宮の朝を告げる一番太鼓のひと打ちで、2日間の祭典の幕が開く。

 堂島川に漕ぎ出した船から神鉾を流し、鉾が漂着したところに御神霊を移して御旅所とする。これが古くから伝わる宵宮の鉾流神事の意義である。今の船渡御は上流に向かい、飛翔橋でUターンするコースをとっているが、神事は古式にのっとり厳かにとり行われる。天神祭は出御した神霊とともに宮を出て、街を巡行し、太鼓、囃子、踊りで賑やかな時を遊び、再び宮に戻ることで成り立つ。
 本宮の陸渡御、船渡御の華やかさに注目が集まりがちな天神祭だが、宵宮のじわじわとエネルギーをためていく盛り上がりには、祭り好きの胸をわくわくさせるものがある。
 宵宮の前日に行われる包丁式、ギャル御輿にも多くの見物人が集る。特に天神橋筋商店街を駆け抜けるギャル御輿は祭の新しい名物になった。祭り本番の前から街に溢れる祭り気分。伝統を守りながらリニューアルを繰り返す天神祭で変わらないのは、祭りをとことん楽しむ人々の心だろう。


(U)

早暁の静寂を破って、太鼓のひと打ち。
夜明け前、大阪天満宮の境内に組まれた櫓の上で催太鼓が響きわたる。続いて地車囃子の一番鉦。大門が開かれ、いよいよ祭りの朝が明ける。


宵宮祭(本殿)(U)

静かに静かに、雅楽と神楽。
本殿で人々の無病息災と、続いて行われる鉾流(ほこながし)神事の無事が祈られる。巫女の神楽が終わると、白木の鉾に神事を行うための力が込められ、いよいよ神事へ。


茅の輪くぐり(Z)
鉾流神事(Z)

厳かに、祭りの開幕。
高張提灯、先仏金棒を先頭に、神童を前にして約300人の渡御列が斎場に向かう。水無月の祓い、そして神童の手による鉾流、厳かな神事が続き、祭りの開幕が告げられる。


獅子舞

街をわかせて、獅子舞、催太鼓。
大阪天満宮を出た獅子舞、催太鼓が氏地を巡る。獅子舞は傘踊り、四つ竹とともに繰り出し、街に祭りの賑わいが伝わっていく。催太鼓も当屋(とや)から担ぎ出され、巡行へ。早くも熱気を盛り上げる。


賑わいをおさめ、明日を待つ。
氏地巡行を終えた獅子舞、催太鼓が大阪天満宮に戻る。境内では昼間から続いていた地車囃子のリズムに乗って龍踊り。宵宮の賑わいが静まるのは夜も更けてからだ。


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