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日々是ダンス。踊る心と体から無節操に→をのばした読み物


31「愛音」寺田みさこreview/DB issue

Art Theater dBお別れ会 レポート!!

                                Text : 松村政宏(cannon26)
                                Photo:阿部綾子


 
 
 
 いよいよ閉幕を迎えることとなったArt Theater dBに、この日集まった人人人。表のカフェスペースはもちろん、劇場内、さらにはステージの上にいたるまでが人でいっぱいに。皆が、この場所への思いと、そしてDANCE BOXの新たな一歩への期待を、そしてタダ酒にありつけるという下心も(!?)胸にして集まったのだ。
 午後2時からオープンしたお別れ会は、日の落ちるころには、dB時代の活動をまとめたビデオの上映、そしてDANCE BOX代表の大谷氏による現状報告会と続いた。
 大谷氏の報告の後には、集まった皆それぞれにマイクが回され、一言ずつ発言できる機会が設けられた。観客として足繁く通った者、ここの舞台を踏んできたダンサー・振付家、また、制作者、批評家、メディア関係者、カフェをつくった大工さん、などなど本当に多くの人(観客席はもちろん舞台上にもびっしり)が思いを口にした。
 いきおい思い出語りのしんみりムードになりがちだったところ、少なからず出た“全然寂しくなくて、新たな一歩への期待の方が大きい”という発言に賛同する空気のほうが支配的だったのではなかろうか。
 とはいえ、マイクが渡ると止め処なく溢れる思いは、一言二言で済むはずはなく、このセッション、かなりの長丁場となった(2時間超?)。最後のほうに至っては“早くお酒が飲みたい・・・”という空気も一部濃厚に支配していたように思われる。
 というわけだが、宴会へと移る前に耳にした、印象的な来場者の発言のひとつを紹介したい。つい最近、関東から関西に居を移したと言う、とあるダンサーの方が“関西に活動の拠点を移そうという決心は、DANCE BOXさんの精力的な活動を見て”というような事を発言されていた。まさに、DANCE BOXが劇場という拠点を持って創り上げてきたものの大きさを感じさせられる発言だった。
 さて、宴会タイムに移ると、ステージではdBにゆかりの深いダンサーらによるパフォーマンス、さらにはきたまりと大谷代表による即興デュオというスペシャルなパフォーマンスまでが飛び出し、この劇場の最後を見事に彩った。
 ステージも終わり、最終電車が近づく時刻になってもなお、劇場でカフェで、多くの来場者が思い思いに時を過ごし語り合い、居残っていた。皆がまたこうして集まることができる良い場所が早く見つかることを願う。

松村政宏(cannon26)
知る人ぞ知る 「コンテンポラリーダンス目撃帖」のブロガー。JCDNサイトのアドバイザーも務める。8月よりエジンバラ在。



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