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未知の街ー大阪ーへ… “かよん”がおくるとっておきハコ物語。


File#17 ロヲ=タァル=ヴォガ vol.3 京都&神戸

シアター・ポシェット
神戸市中央区北野町2-16-36
TEL.078-222-0009
利用可能時間帯 9:00〜20:00 収容人員:約100人
舞台 5m×5m、ミキサー・照明器具完備、ピアノ、スクリーンなど
用途 演劇、音楽、パーティー、講演会,展示など

アクセス JR・阪急・阪神三宮駅下車 北側より北野坂、不動坂を上る徒歩20分
地下鉄新神戸駅より徒歩8分



1週間後、神戸だった。
滅多に来ることはないが、たまたま前月、元町駅から歩いて
初めてCAP HOUSEに来たばかりだった。
異人館が建ち並ぶ“北野”辺りは、たしか観光で大学時代に来て以来だ。
新神戸の駅も、ずいぶん昔、バスで前を通り過ぎたことがあるくらいで
この日、初めて神戸の地下鉄に乗り、
※東京の半蔵門〜田園都市線の渋谷から三軒茶屋の間っぽい?
着いた頃には、辺りはすでに暗くなっていた。
新神戸オリエンタルシティも初めてで、時節柄、商業施設にはお決まりの
華やかな電飾の巨大なクリスマス・ツリーを拝んだ。
道すがら、入口のアーチが綺麗に光っていた教会、建物のライトアップ、
ところどころのイルミネーションに目を奪われつつ、
クリスマス気分を思いっきり堪能して坂道を歩いていった。
神戸の町のたたずまいは、さりげなくお洒落だ。

ところで、そろそろ“シアター・ポシェット”があってもよさそうな・・・
とポイントの交差点付近に来た。
地図を見ると、どうやらもう少し、山手方面にさらに急な坂を上るようだ。
と、そこに公演の案内板があった・・・よかった!

※ 以下、公演チラシより抜粋・転載

レポート:小崎泰嗣
神戸は北野、異人館が建ち並ぶ界隈に建つ、レンガ造りの小さな劇場。
公演場所探しでやってきた一行(近藤・小崎)が
一目見るなり大喜びで土・日二日公演を即決。
さらにその後、近くのリストランテに入り、
大騒ぎで昼間っからシャンパンで乾杯することとなった。
その乾杯の理由。
頂いたばかりのパンフレットに載っていた、
シアターポシェットテーマソング「フル・フル」を見つけてしまったからだ。
『シアターポシェット』の美人で素敵なマダム(オーナー)に乾杯!
 「〜男ごころかきみだす衣ずれフルーフルー フルーフルー〜」
(シアターポシェットテーマソング「フル・フル」より)


しばらく歩くと、道の脇にゲストを明記した立て看板があり、見ると
道からは奥まったところに、レンガ造りの教会風の建物があった。
先週の京都での出演者=ファルソス・ヒターノスのメンバーも参加する他バンド
=“軍鶏礼賛”と“独りジェロニモ・レーベル”の名が明記されていた。

中に入ってみて、その独特の雰囲気に圧倒された。
アンティーク調というのか、床に絨毯が敷かれたロビーは
洗練された、とかおシャレ〜とはほど遠い感じなんだが、
暖かい気持ちになる、懐かしい・・・居心地がいい、そんな場所だ。
本日は、コーヒーサービスもあった。
サンタさんの人形やクリスマスのデコレーションがふんだんにされていた。


1983年7月23日 故佐本進氏の自宅の庭に設立された。
ホール部分が100平方メートル、客席数は100、
舞台と客席の段差はわずか30センチで、演じる者と鑑賞する者との
互いの息遣いが伝わる劇場として親しまれています。
若い芸術家の発表の場、あるいはその人たちが世に出るための
とまり木になればとの願いで造られました。


ある、劇場情報のサイトから抜粋させていただいたのだが、
ココは、まさしく神戸では老舗の“劇場”だった。
今は亡き佐本さんという方の、劇場併設の個人宅なのだ。
ロビーを通り抜け、「THEATRE POCHETTE 1983」というプレートが掲示された
正面の扉を開くと、中はステージのある“劇場”だった。

観客の目線が上になる舞台で、今までとは違って役者の登場も舞台ソデからと、
完全に、客席と舞台が分断され、照明もあらゆる色味をふんだんに使い、
司会進行は調光室からのアナウンス(カゲアナ)だったり、と
今まで観てきた“ロヲ=タァル=ヴォガ”の公演の中でも、
一番、(いわゆる)演劇っぽい(?)仕上がりに感じた。

帰り、山手から海の方面を眺めるとポートタワーや街の灯が輝いていた。
下りだったので不動坂をまっすぐと歩き、約20分ほどで三宮駅に着いた。
構内に貼られた、間もなく始まる“神戸ルミナリエ”のポスターを見ながら
年明けの1/17に企画している、“阪神大震災復興コンサートin 和歌山”のことを
あらためて考えていた。



京都の余談 その2

ROOM MARKETでのゲストは1組だったので、たっぷりと演奏があった。
関西偽チョチェック・シーンのパイオニア 、無国籍&無節操 にせジプシー楽団
とうたった“ファルソス・ヒターノス”という3人のバンドだった。

FALSOS GITANOS/ファルソス・ヒターノス
http://www.falgitanos.com/

ジプシー音楽ということで、映画では「ジプシーのとき」「アンダーグラウンド」
の監督エミール・クストリッツァの作品のナンバーも何曲かあった。
初めてだったが、その勢いやテクニックに驚きながら聞くうちに
メンバー紹介があった。

ガットギター&無国籍歌謡 ヒデヨビッチ・ジェロニモノフ・ウエスギニッツア
アコーディオン&無理やりコーラス カツノリンスキー・デビッチ・イノウエーノフ
ソプラノサックス リョウコビッチ・フエフキノスカヤ・オヌマーノフ

あれっ? サックスの女性、どこかで会ってる(?)とは思ってたのだが、
判った! まさか、こんな場所で・・・彼女は、おそらく気づかないだろう。
ライヴ後、すぐに名乗り出た。約6年ぶりだった。
97年の山形国際ドキュメンタリー映画祭で知り合った小沼亮子さんだ。
彼女は、映画「ロードムービー家の夏 Never Ending Summer」 の
監督・脚本・編集・音楽・撮影・出演を原將人、金子ともかず氏とともに担当し、
映画祭の特別招待作品となり、楽士兼映像作家として参加していた。
ジブンは、東京で映画の仕事をしていた頃だった。
東京上映@BOX東中野(現・ポレポレ東中野)にも観に行ったので
おそらくその時以来だろうか。
当時、彼女の拠点が京都で、関西圏での共通の知人も多く何度か会う機会があった。
彼女が音楽活動をしていたということは、記憶の片隅にあったが
映画のシーンでのつながりだったので、本当に思わぬ再会だった。

その日は、大阪の自宅に帰る彼女と一緒に途中まで帰った。
電車に乗っている間、話は尽きなかった。
そうして、ジブンの現在の和歌山での活動のことを話すうち、
年明けの1/17の和歌山の教会でのコンサートに
ソロ活動も再開したいと思っていた彼女に、出演していただけることになった。

翌週の神戸で、彼女が参加するもうひとつのバンド=天下茶屋を拠点をする
“軍鶏礼賛/shamoraisan”と
ヒデヨビッチ上杉氏による、“独りジェロニモ・レーベル”で
彼らとまた会うことになった。

雨の中、大変だったけど、不思議な京都の夜の縁・・・

軍鶏礼讃
http://k.excite.co.jp/hp/u/shamoraisan


(独り)ジェロニモレーベル=ヒデヨビッチ上杉
http://www.gernm.com/

交差点にある坂道案内
シアター・ポシェット正面
受付・ヨーコ嬢兼 衣装担当
サンタの置物と人形たち
コーヒーでおもてなしの制作・海野嬢
ロビー
劇場入口から
間もなく開演・・・
軍鶏礼賛
ヒデヨビッチ上杉氏=独りジェロニモ・レーベル
青い照明効果
劇場後方から
舞台挨拶
公演終了後、ロビーにて
シアター・ポシェット付近からの眺めポートタワーが見える
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