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「コミュニティシネマセンター大阪」事業
映 画 連 続 講 座 〜日本映画を関西から〜

 豊かな映画映像環境を育むため、官民が一体となって取り組む非営利の上映活動「コミュニティシネマセンター大阪」事業が始ります。そのオープニング事業として、2004年1月から3月にかけて全7回にわたる映画連続講座を開催いたします。タイトルは、「日本映画を関西から」。まさに、映画文化発祥の地、関西から熱い映画の動きを創り出そうとする試みです。
 この映画連続講座に迎える講師たちは、いずれも関西とゆかりが深く、映画への熱き思いが迸る映画人たち。
今も関西を拠点とし、自主映画から大作まで自由な感性で映画を撮ってきた大森一樹監督。2003年12月には映画フリーペーパー「大阪映画通信大学」も発行し、関西での映画復興の思いが人一倍強い監督です。
また、原一男監督は、日本のドキュメンタリー映画の第一人者であり、1997年からは大阪で「CINEMA塾」を開講。02年には9本の塾生作品を発表するなど、熱意溢れる指導振りに定評があります。
黒木和雄監督は、日本を代表する映画監督のお一人。同志社大学を卒業後、京都を舞台にした『竜馬暗殺』は、映画資金が集まらないなか見切り発車して創るも、高い評価を得て、後の世代に大きな影響を与えた監督です。また戦争についての三部作を製作され、自らの戦争体験を綴った新作『美しい夏キリシマ』が1月に公開されます。
 東映京都といえば、中島貞夫監督。マキノ雅裕、田坂具隆という日本映画史そのものの映画監督の助監督からスタート。東映で、大作から活劇、娯楽作、問題作まで、多様に創り続けた才能は、屈指の存在。現在、大阪芸術大学教授として、自らを育んだ撮影所を大学に創るべく奔走、後進の育成に情熱を注がれています。
日本のハリウッド・京都の中でも最高の映画技術者集団を擁したのが大映京都撮影所。その映像美は、他の追随を許さない伝統がありました。撮影監督として中心にいたのが森田富士郎撮影監督。60本にわたる撮影監督歴は綺羅星のごとく活劇、傑作などが並んでいます。カメラの機能が数段と進んだ現在、その撮影は果たして進んでいるのか、講義が楽しみです。
そして、関西きっての映画評論家であり、邦画黄金期を第一線の映画記者として同伴され、48年間にわたる今も現役で活躍中の浅野潜氏。映画の歴史を目撃し、批評されてきた氏の話は貴重です。製作者とは視点の異なる講義、そして映画批評の歴史に注目したいと思います。
 このように、現在日本で最高ともいえる講師陣たちが集まった映画講座。映画を志す人はもとより、より映画への理解を深めたい皆様にご参加いただきたいと思います。
 また、ワークショップ「映画上映のノウハウ教えます」や、シンポジウム「コミュニティシネマについて語ろう」も開催し、コミュニティシネマの活動がスタートします。4月からは学生映画など、大阪発の作品を恒常的に紹介してゆくなど、さまざまな活動を考えています。ご期待ください。

【参加概要】
◎目的/ 関西での豊かな映画映像環境を育む「コミュニティシネマセンター大阪」の第1回事業。映画文化への理解を深め、明日を担う人材の育成を目指すなど、関西の映像文化の活性化を図ることを目的とし、映画に興味を持つすべての人たちを対象に開講
◎期間/ 映画講座…2004年1月24日(土)〜3月13日(土)全7回
特別企画…2004年3月12日(金)、19日(土)全2回
◎会場/ 大阪都市協会ギャラリー(淀屋橋)
◎主催/ 大阪市、(財)大阪都市協会
◎協力/ デジタルde(みんなのムービー)協議会、フリーペーパー「大阪映画通信大学」事務局、コミュニティシネマ支援センター、エース・ジャパン
◎内容/ 作品上映と講義・意見交換
◎参加資格/ 学歴、性別、年齢は一切問いません
◎参加料/ 映画講座…全7回通し券7000円、1回券1500円(要予約・先着50名)
特別企画…300円
◎募集人員/ 約50名
◎申込方法/ 電話予約が必要です。(財)大阪都市協会まで、電話でお申し込みください。参加料は受講当日にお支払いいただきます。
◎お問合せ、
お申込み先/
(財)大阪都市協会 TEL.06(6208)8791(担当:かしわで)
大阪市中央区北浜4丁目1-21 住友生命淀屋橋ビル5F

平成15年度映画連続講座 スケジュール

●1月24日(土)pm.2:00
 「アジアで映画を撮る」大森一樹(映画監督・大阪電気通信大学教授)

●1月30日(金)pm.6:30
 「ドキュメンタリー映画の現在」原一男(映画監督・大阪電気通信大学教授)

●1月31日(土)pm.3:30
 「今、戦争を題材とした映画を作る意義」黒木和雄(映画監督)

●2月14日(土)pm.2:00
 「映画表現ひた走る」中島貞夫(映画監督・大阪芸術大学教授)

●2月21日(土)pm.2:00
 「映画撮影技術の観察」森田富士郎(撮影監督)

●3月6日(土)pm.2:00
 「映画批評の過去・現在」浅野潜(映画評論家)

●3月13日(土)pm.2:00(予定)
 「自主製作映画の作り方」大森一樹(映画監督・大阪電気通信大学教授)

料金/全7回通し券7000円、1回券1500円(要予約・先着50名)
お問合せ・予約先/TEL.06(6208)8791(大阪都市協会、担当:かしわで)

特別企画

●3月12日(金)pm.6:30
 ワークショップ「映画上映のノウハウ教えます」
 講師/景山理(コミュニティシネマセンター大阪事業プロデューサー)

●3月19日(金)pm.6:30
 シンポジウム「コミュニティシネマについて語ろう」
 パネラー/大森一樹(映画監督・大阪電気通信大学教授)
      太田米男(大阪芸術大学教授)
      高橋聰(元おおさか映画祭代表)
      としおかたかお(映画作家・ビジュアルアーツ専門学校大阪放送映画学科長)
      村上知彦(まんが評論家)
      安井喜雄(プラネット映画資料図書館代表) 
      佐伯 知紀(文化庁文化部芸術文化課・芸術文化調査官)以上、予定
 司  会/景山理(コミュニティシネマセンター大阪事業プロデューサー)

特別企画は各料金300円(予約なし)

会場/大阪都市協会ギャラリー(地下鉄御堂筋線「淀屋橋駅」4番出口すぐ、ミズノ隣)
   大阪市中央区北浜4丁目1-21 住友生命淀屋橋ビル5F
   TEL.06(6208)8791 FAX.06(6222)7857
主催/大阪市、(財)大阪都市協会
協力/デジタルde〈みんなのムービー〉協議会、フリーペーパー「大阪映画通信大学」事務局、コミュニティシネマ支援センター、エース・ジャパン

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