この時に知り合った人に、丹波篠山でまちづくりのレクチャーを頼まれて、100人ほどを前にして話をすることに。
参加者の中に鳳鳴酒造という老舗の人がいて、まち家と酒蔵を観光資源にしたいんだけどノという相談をもちかけられて、お金もそんなにないんだけど何か考えてほしいと。デザインはgrafの服部くんにお願いして、相談しながら。結局1年半かかったんですけど、最後は意地になってやりましたね。絶対、残さなあかんって。予算も当初の額の1/4程度に減ったりして大変だったんですけど、最終的に、あるものを生かして改装したのが逆によかったようで、照明の賞をとったりもしました。お客さんもたくさん来てるようですし。
でも会社の仕事をしながらって大変そうですね。
これをしてる頃に、会社の仕事とアフターファイブにしている仕事の両立がしんどくなってきたんです。
個人で勝負したくなってくる。アメリカなんかではパートナーシップとかアソシエーションとかいって、個人の小さな事務所がプロジェクトごとに集まって仕事をして終わったらまた解散してっていうやり方があるんですけど、日本でもこういうことをやってみたいと考えるようになって。日本ではそういうプロデュースしているようなところもなかったし、じゃあ僕がやってみようと独立することに。目処なんてなかったですし、反対もされたましたけどね。気狂ったんじゃないかって。(子供が二人いて、マンションも買ったところだったのでローンも抱えてたんですが)でも肉体的にも精神的にも限界で、潮時だったんです。どっちのぞうりを履いてやっていくのか決断しなければいけないなあと。あと2年勤務したら、退職金がぐんと上がるって人事部の人に引き止められたりもしたんですけど、2年したら決心が鈍るかなあとエイヤーってやめたんです。なんとかなるかなって。一回きりの人生ですしね。 |
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鳳鳴酒造外観 |
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鳳鳴酒造酒蔵ミュージアム部分 |
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鳳鳴酒造町屋物販部分 |
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