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大阪<<>>BERLIN 変容する都市「ベルリン」検証
未知の街ー大阪ーへ… “かよん”がおくるとっておきハコ物語。
文・写真
+ かよん

和歌山市出身。約14 年間の東京生活を終え2001年2月に帰郷。大阪・関西圏の土地感があまりない。フリーペーパー“flows”編集人。

タイトル・イラスト
はたのよしこ  FLAGS PLACE

File#12
アルタミラ美術館 @和歌山・新和歌浦

和歌山市新和歌浦3-17
TEL.073-447-9170(16:00pm〜)/090-7108-1964
http://www.h2.dion.ne.jp/~altamira
hi-rose@f4.dion.ne.jp
毎日 16:00〜22:00 開館 P有り 入館料 無料
アクセス
バス:新和歌浦行き終点より西へ徒歩5分
   又は雑賀崎循環バス蓬莱岩バス停下車  
車:大浦街道南下、ドン突き新和歌浦交差点を西へ500m
(蓬莱岩バス停横)

今回は、地元・和歌山より特別篇。
オーサカやないやん! とツッコまれそうだが何のその。
大阪からこの“ハコ”を訪れる方は結構、多い。
意外と地元の方が知らなかったり、入ったことがなかったり・・・
自身も足しげく通い、遠方からのお客様があると
必ずお連れしたい(!)とっておき “ハコ”のひとつだ。

アルタミラ美術館・・・
ここは、夜の美術館とうたっているように16時から22時まで開いている。
夏の夕方は日差しがまだ明るくて、その頃に訪れると
明るい中の顔と夜の顔、また全然違った印象をうける。

はじめ、この場所のことを知ったのは
確か、映画の話を小耳にはさんだのがきっかけだった。
アルタミラ美術館で映画を作ろうとしているらしい。
名画『冒険者たち』にヒントを得て、
和歌浦界隈に暮らすアーティストや、
和歌浦にまつわるエピソードにちなんだ話を盛り込んで
オーナー・廣瀬さんがシナリオにし、映画化を希望していた。

地元で配布されているミニコミ誌のイベント情報の告知で
この近所にある夏限定のビーチ・バー=バグースを知り、
新和歌浦に何か面白そうなところがあるらしい、と注目し始めたのが、
2001年9月。かれこれもう2年近くになる。
そうしてバグースに初めて足を運んだのが、同じく一昨年の
ちょうどクローズしたばかりの10月末。
行ったらもう、すでに閉まっていたのだ。
結局、開いているお店に行ったのは、昨年のGW明けのオープン時だった。

バグースに出入りするようになってから、
しぜんとアルタミラ美術館のことも耳に入ってきた。
ココは、バグースよりさらに少し山(?)道を登ったところにあるので
何か用事がない限り、わざわざ足をのばして行かない。
それに日中、前を通り過ぎたとしても、いまのように
看板があったわけでもなかったので
はて? ココは一体何なんだろう・・・と不思議〜な
知らないまま足を踏み入れるにはちょっと勇気がいるような、
そんな雰囲気をかもし出していた。
ジブンも、その場所の存在には気づいていても何なんだろう? 
と心にひっかかりながらそのままになり・・・
ココが“アルタミラ美術館”だということを知ったのは、人づてだった。
昨年の確かGW頃、関西圏で発行されている雑誌にも
和歌山の隠れた(!)スポットとして紹介されていて、
へえ〜、こんなところなんだ・・・と再確認できたのである。
おまけに遠方から訪れる方が、アルタミラさんから聞いて、と
アーティスト雑貨のお店セ・ミニョンにもやって来たりもしていた。

そうこうしているうちに、同じようにセ・ミニョンに立ち寄り、
BBSをたずねてきたヒロさん(河野裕幸氏)に初めて会う際に
待ち合わせたのがアルタミラ美術館だった。
ヒロさんは、蜜蝋キャンドルのアーティストでもあり、作品展示もしている。
満を期してようやく、昨年の6月、いざアルタミラ美術館へ!
ワタシも自転車だけでは行動範囲も限られるし
和歌浦方面に行くのも大変なので、原チャリに乗り始めた頃だった。
その際、廣瀬さんもご紹介いただいた。

アルタミラ美術館を作った廣瀬さんは、生まれも育ちも大阪だそうで
大阪でシゴトをしている際、和歌山のこの地を訪れて
空き家物件のこの三階建ての廃屋を気に入り、
借り手がついたらいつでも引き渡すという条件で
美術館兼自宅に仕上げてしまった。
当初は、ボロボロでひどい状態だったところを
大阪から週末に通いつめ、ご自身だけの手で改築したという。
その様子を知る人は、なかなか想像を絶する作業だったらしい。

廣瀬さんはこれまで沖縄に住んでいたり、旅好きらしく、
以前、バリ島に訪れた際、現地のアーティストとの交流ができ、
彼らの作品を紹介する場もあったら・・・という気持ちから
2000年5月3日にオープン。
バリの作家さんをはじめ、地元・和歌山で活躍するアーティストの
作品も展示されている。

アルタミラ、というネーミングは洞窟のような感じがあったからだとか。
まず初めて入った際、誰もが驚くだろう。
此処は一体、日本!?
とにかく入ると、いっきにトリップしてしまう。
しかも、立地は海を臨む山手の中腹、とあっては
それだけで、まるで夢(!)のような。
白壁でおおわれていてロマンティック〜
ホームバー・メニューとして、ワインやアイスクリーム等
ドリンクサービスもある。
何も考えずにボーっとしていられる場所だ。
また、自宅スペースだった3Fも昨年夏には開放されて
屋上(!)にものぼれるように・・・
ハシゴでのぼっていく。
高所恐怖症の方は、ちょっとキビシイかも。
ここがまたすごい。
ベンチが置いているだけで何もないのだが、
眼の前に広がるのは、ただもう、海・海・海!!!

この日を境に、心ある方が、この場所を知らない、
或いは行ったことがないときくと、とにかく行ってみて〜! の連呼。
もちろん、ジブンだけのとっておきの場所にしておきたい、
あんまり人に知らせたくない、という気持ちも湧きおこるような
そんなトコロなんだが、知るや否や
早速、プチ・シネマ・パーティの会場にしてみんなで出かけた。
まったりココでおしゃべりしたり上映会なんかできたらなあ〜っ
と漠然と思いは募る。

そうして今年に入った頃、おそらくココが近々、なくなるだろう、
と知らされた。
具体的にこの建物の持ち主から、そういう通達が来た、とのこと。
約2年間あたため続けた映画制作はまさしく、
この夏=今年中に撮影はやり終えなければならない。
映画制作に関わる予定だった劇団の劇光族が、まず3月に
アルタミラ美術館下の駐車場の場所に野外テントをたてて、
演劇公演をおこなった。
美術館への階段も見事に活かし、見事な舞台だった。

そして、ジブンも丁度フリーペーパーflowsの発行を考えていた頃、
4月にライブ企画の話がもちあがり、会場にこの場所を選んだ。
とにかく、何かをやっておきたい・・・!
そしてたくさんの人にココを知って欲しい!
"flows "& "oro" records presents special !
インド古典音楽ライブ New Raga Acoustics
お皿とスプーンを持ってきてもらい、特製カレーをふるまいながら、
ライブを楽しんでいただく、というこの企画。
ジブンにとっても本当にスペシャルだった。

廣瀬さんは、自らスポンサーに交渉し、8件から製作資金を調達した。
自主制作映画ながら、これもなかなかすごい心意気だ。
目下、映画『青春の賭け』は撮影進行中。
当初の立ち退き期間が少し延長になるのだろうか、
しかし、おそらくこの9月15日で
アルタミラ美術館という存在は、なくなる(予定)。

もし、まだ行ったこともない方はとにかく行くべし!

 

〜夜の美術館〜 ALTA MIRA  ※HPインフォメーションより抜粋
月灯りに誘われて・・・
世界中の若手芸術家たちの オリジナル作品を 展示・販売しています

劇光族 プロデュース公演 @アルタミラ美術館 野外特設会場
3/7(金)〜9日(日)OPEN 18:00 /START 19:00
「すなあそび」作:別役 実 演出:桝見 淳
前売 1500円/当日1700円
cast
柏木ちか(劇団 劇光族) 岡崎義章 (劇団 ノスタルジア)
Masumi(劇団 ノスタルジア) 赤木憲太朗 (劇団 ノスタルジア)
中谷由美(劇団 ノスタルジア) 西鳥由美(劇団 ノスタルジア)
阪本 宗昭 (フリー)
staff
舞台美術 ステファニー  照明 加納川崇晃
音効 高田勝則 衣裳 岡本 順子
宣伝美術 たまほ 制作 北崎剛史
協力  劇団 ノスタルジア

劇光族
http://www.eonet.ne.jp/~gekikouzoku/news.htm

インド古典音楽ライブ
New Raga Acoustics <ニュー・ラーガ・アコースティクス>
@ アルタミラ美術館
★メンバー
ヨシダダイキチ/シタール
ASHWINI KUMAR MISHRA(アシュウィニ・ミシュラ)/タブラ
瀬川ユキオ/タブラ
4/12(土)19:30 OPEN 20:30 LIVE START !
前売 /2300 当日 /2800(いずれも特製カレー付)
ケータリングMENU:
西城hige樹(伽哩奉行)a.k.a.東京珈琲とカレーチームDOKO一番屋特製
『比類なきカレー〜華麗なる宴の前のカレーなるひととき東洋野菜入り〜』
●当日は、ごみゼロ・アクションをこころみます。
 お手荷物になりますが、お皿とスプーンを御持参下さい。
●会場の都合により、人数は限定となりますのでできる限りご予約下さい。
 また当日は、原則として食事をしていただいてからのライブ鑑賞となります。
info. oro records
http://www.amaneka.org/oro.html

aiko tanimura
PHOTO EXHIBITION -Sea side-

8/1(FRI)-8/10(SUN)
央姫 EXHIBITION「海の底のアルタミラ」
8/11(MON)-8/24(SUN)
「大阪で活動している絵描き“央姫”の和歌山で初めての個展です。
 作品は全て 女の子だけを エンピツで描いています。
 央姫の愛する場所アルタミラ美術館での作品を見てください。」

3月某日 1F窓辺
佐藤貢氏の作品たち
劇光族 プロデュース公演 3月 特設テント小屋が!
4月 インド古典音楽ライブ
ケータリング担当:
西城hige樹(伽哩奉行)a.k.a.東京珈琲氏
屋上からの展望
和歌浦に住み着いた面々
New Raga Acoustics LIVE!
深夜にたたずむアルタミラ美術館
GW中の休日、大阪から来た友人とともに対岸のポルトヨーロッパの花火を眺める
写真展開催中
aiko tanimuraさん
奥にはヒロさんの蜜蝋キャンドル 手前にははたのよしこさんのポストカードも!
1階の展示室兼広間
入口から
央姫 EXHIBITION「海の底のアルタミラ」flyer
展覧会初日、央姫と智君 大阪からたまたま来ていたお客さんと
廣瀬さんの手作り看板
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