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未知の街ー大阪ーへ… “かよん”がおくるとっておきハコ物語。
文・写真
+ かよん
和歌山市出身。約14 年間の東京生活を終え2001年2月に帰郷。大阪・関西圏の土地感があまりない。フリーペーパー“ flows ”編集人。
いまや、祭り人&ついに、踊り人にも・・・

タイトル・イラスト
はたのよしこ   FLAGS PLACE


File#27 アトリエ・ファミーゴ

atelier famigo/アトリエ・ファミーゴ

閑静な住宅地に佇む築70年の家
現在、6名が集い制作の場としている



一枚の葉書が届いた。
一軒の建物が写ったポストカードに
直筆でメッセージが添えられていた。

昨年の秋から冬にかけての数ヶ月、
このlogでも“ハコ”めぐりとともにまわった
劇団 ロヲ=タァル=ヴォガ の役者だった
図画工作員・小崎氏からだった。

彼とは、昨年の春先、@築港赤レンガ倉庫に
アーツアポリア のイベントの手伝いで入っていた際、
ひょんと出遭ったのが最初で、
まず、その直前まで和歌山に滞在していたということをはじめ、
話していくとつながりがあった。

和歌山の、@ バグース 界隈のアーティスト
wooky(ウッキー) & fu-(ふぅ)夫妻=さるざる屋に
弟子入りしてた、っていうことも驚きだった。


※以下、“famigo 展”DMより 抜粋・転載

famigo 展 / atelier famigo exhibition
2004.11.20(sat)-23(thu) 10:00-17:00

小崎 泰嗣 ー 図画工作員
佐多 良江 ー 平面
清水 千絵 ー 平面
西原 尚美 ー 平面
晴木皮 叔子 ー ぬいぐるみと絵
ミツマ ヨシヒロ ー 彫金

今回、多くの方に私達の作品と制作場風景を見て頂きたく思います。
緑に囲まれたアトリエ・ファミーゴで
ゆっくりとした時間をお過ごしください。



ちょうど1年前の昨年暮れ、
劇団ロヲ=タァル=ヴォガ@ 和歌山・陶芸八幡工房hachi の公演の前座で来ていた“カイロプティック商會”の松本夏樹氏に
久しぶりに再会した。
松本氏からは自宅の隣にそういう場所があって・・・
ということは、ちらっと話には聞いてはいた。

またその後、@ cocoroom で“まかない”を食べに行った際、
“かふぇ”で当番をしていた小崎氏に会って、
名前は知らないが、そこに住むようになったと聞いたのだったか。

送られてきたポストカードのビジュアルを目の当たりにして、
“これは、行きたい!”
と即、トコトコしてきた。

当初の予定は、初日=土曜の昼下がり〜
と行きたかったのだが、
前日、久しぶりに自主企画ライヴ〜琉球の唄と太鼓と踊り〜をおこない、
その当日の朝まで、新和歌浦@バグース真上の木村屋旅館で
泊り込みで宴会をしていたので、片付け等を終えたら
すでに夕方になってしまった。

ファミーゴ展の案内状にある開館は17時まで。
和歌山からかけつけても1時間半以上はゆうにかかる。

この日は無理かな・・・日をアラタメよう、
と小崎氏に電話をしたら、
ジブンが都合のつく最終日だけ、居ないとのこと・・・
それならば、
この“ハコ”の夜の佇まいも見たいから・・・と
時間外に半ば、強引に訪ねた。

駅に着いたら、夜の8時を過ぎていた。
また和歌山に戻ることを考えると、おそらく2時間も居られない。
途中で電話を入れていたので、連絡するとすぐに小崎氏の姿があった。
おそらく、春に“こてん個展”@バグースで会って以来?

駅前に自転車が置いてあった。
イマドキ珍しい、銀色のアンティーク(?)な型のモノ。
聞くと、さるざる屋@和歌山にあったオンボロ自転車を譲り受け、
整備し直したんだそうだ。

では、後ろに・・・と。
エ!?
躊躇する間もなく、自転車の後ろに乗って運ばれてしまった。

今まで、おそらく二人乗りでも、
モノゴコロついてからは、前でこぐことはあっても
ジブンでコントロールできないコワさに
後ろに乗ることは決してなかったのだが、
その予期せぬ展開に、着くまでの間、
ほとんど気持ちの余裕がなく、
小崎氏が口頭で案内するのを聞いている間に、
目的地に着いた。
約5分弱。
ゴメン・・・ホント、重かったでしょうに。

夜景、
というのでしょうか。
灯りの中、木の垣根に囲まれてそのハコはあった。

道沿いに、同じような自転車が三台。
レンタサイクルなんだとか。
付近をナビゲートした地図をただいま制作中・・・

足元に“足型”つきブロックが置いてあり、
敷地にはちょっと足を上げて入るように段差があった。
ポストとミルク色した陶製(?)の手づくりの表札が掲げてあった。

案内されるまま、白木の戸を開け建物の中に入った。


圧倒された。
・・・アトリエ!
どこもかしこも、モノづくりの部屋。

おそらく、家具/棚なんかも、手造りなのだろう。

その中に、それぞれの作家のめいめいの空間があり、
作品展示とともに、制作中の姿もそのまんまある・・・
平面作品とあっても、もちろんまったく違う個性。

中では、作家さん、
そして残っていた彼女たちの友人数人が残っていた。

彫金のミツマ氏は、制作中だった。

1階は、平面の清水さん、西原さん

ひととおり見わたして2階へ・・・

2階といっても中2階のような感じ
踊り場orロフトのようなところに、
平面の佐多さんの一角。

階段登って奥は、巨大なキリン(?)のような頭をした
“馬”のぬいぐるみが、迎えてくれた。
みわたせば、窓辺やら、柱やらあちこち“馬”だらけ・・・
色・柄とりどりの “馬”ミニチュアがいっぱい!
“馬”好きなジブンは、それだけで嬉しくなった。

しかも、真っ青な海の絵が壁際に立てかけられていた。

“青”好きでもあるので、とにかく感動しながら
シュバルブル (=“青い馬”という意味)
さんもきっと熱狂するやろなあ〜とふと思い出した。

とても気になったので、この主がいない一角で、
小崎氏にこの作家さんのことを聞いていると・・・

多分、どっかできっと会っている方かも〜と思えてきて
そのうち、ひょっこりとご本人が登場。
で、やはり
お互い顔を見るなり、「知ってる〜!」って。
そうそう、つながっていたのだ。

昨年、@ 和歌山・陶芸八幡工房hachi での
公演の際、“カイロプティック商會”として
東京からかけつけ、久々に再会した平田泰規氏が、
約10年ほど前(95〜96年ごろか?)@大阪造形センター/ OZCで催した
「Mob(SCENE)」という大きめのアート・イベントで
一緒だったのだった。

なので、ほぼ10年ぶりくらいの再会!

聞けば、2年半前のココのオープン当初から居るのだそうだ。
で、ちょこっと話すうちに懐かしい名前が出てきた。

「Mob(SCENE)」では、たくさんのスタッフや作家さんが
泊り込みで準備をしたり、入り乱れていたので、
映像担当で入ったジブンには、それぞれの顔と名前も
一致しないまま・・・

ぬいぐるみと絵を制作している晴木皮(ハルマキ)さん。

彼女の作業する机の上は、針山や布がいっぱいの
ソーイング・コーナーだった。
学校の家庭科の授業以来、裁縫といったことは
ほとんどやってないので、それだけで、スゴイ〜って思える。

前回の@ カナリア さん同様、手作りの一点モノは
それだけで・・・

最終日、日の射すうちにもういちど来ることにしたので、
このミニチュアの水玉“馬”形と
もうひとつ、色あせても大丈夫そうな
着物生地で作ったという“馬”形とを
さっそく2頭キープしてもらった。

famigo展 案内状 表裏
玄関口付近
清水千絵さん アトリエ&作品(平面)
ミツマヨシヒロさん 展示作品(彫金)
彫金作品 写真展示
晴木皮(ハルマキ)叔子さん アトリエ
小崎泰嗣氏 上級コースより入室
作品その他展示井澤夫妻によるお茶碗が!
師・松本夏樹氏とやりとり
映写機とカバン、興行用ポスター(小崎氏の手書き)出張ワゴン“ニッケルオデオン・ワゴン”のご案内この畳の間が寝間だとか
「フィル遊園」flyer 表裏
お隣の晴木皮(ハルマキ)叔子さんも交じって談笑
2階から階下をのぞむ
公開!木造@お風呂の脱衣場
夜は更け・・・
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